読書会のパートナーへの手紙

前回の読書会でシェークスピアの「テンペスト」を読んで、戯曲形式の固有の表現方法に「出会い」を感じてこれからは演劇にも親しんで行こうという気になったのは収穫でした。先日、金沢市民劇場主催の、劇団民芸の「蝋燭の灯、太陽の光」を観ました。テネシー・ウィリアムスが学生の頃に書いて、1937年にアマチュア劇団で1度上演されただけのものを民芸がプロデュースして本邦初演という作品でした。炭鉱労働者家族の貧しい生活を舞台にしたもので、僕にとっては本格的な舞台装置を初めて目前に目にしました。芝居のいいところは演技者が観客と一体となって濃い時空間を作ることだということが体験できました。

そういう意味で今回取り上げようとする「悪魔と神」は、リアリズムに基づく演劇とは違った時空間を舞台にする気がします。観客も思想的なものに抵抗がない人たちに限られるような「政治劇」といった感じでしょうか。まだ十分にその感触はつかめていませんが、なんとかしてサルトル劇のエッセンスを味わってみたいと思います。ちなみに唐十郎状況劇場の状況はサルトル劇から採ったそうです。

少しは興味が湧いて、忙しい合間をぬって読んでみたくなりませんでしたか?

読書会は急ぐ必要はありませんが、頭から離れてしまうと挫折ということにもなりかねませんので、よろしく。